2020年04月21日

曹洞宗における葬儀を理解しよう

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曹洞宗では、まず亡くなられた人については出家をしていただく必要があるという考えから、葬儀において坊さんはクシを髪に当てることで、故人が出家をすることを促します。そして、故人が無事に極楽浄土ができるように、ご詠歌という歌も披露されます。

曹洞宗では宗派の中でも比較的新しい宗派です。このため、ほかの宗派にはない現代的な感覚も取り入れています。例えば、お経を唱えるときは、ほかの宗派では参列者は正座してお経を聞くことが多いですが、曹洞宗の場合は正座する場合もありますが、小さい椅子に座って聞く、といったスタイルが比較的多くなっています。

これは子どもやお年寄りの方でもストレスなくお経を聞いていただく、という配慮から生まれたものと言えます。また、焼香をする際には、焼香前に小銭を置く、といった風習もあります。お布施以外に、焼香時に小銭を置くことで、お坊さんたちの労をねぎらう、といった意味があります。

さらに、葬儀においては修証義と呼ばれる経典を読経するといった点も特徴です。これは在家信徒への布教を念頭において、開祖である道元の著作「正法眼蔵」から特に重要な点を抜粋したもので、非常に重要な経典となっており、必ず読経されるものとなっています。